2005年12月24日

天理と人欲と社会的ゾルレン

昨日。ユリアン教授の主宰する読書会が行なわれました。

常日頃から『タフな読書力を身に付けろ』と提唱するユリアン。今回の課題図書は 『中国近代思想の屈折と展開』です。僕にとっては、タイトルとか装丁とかだけで嫌になってくる類の本だ。

そもそも僕はタフな読書力なんぞは全く持ち合わせておらず、読書に関してはそこらへんの幼稚園児以下。そう、あれだ、 学習障害児ってやつだ。興味が無い本を開くと確実に、数分で睡魔に脳をレイプされてしまいます。
最近はもう開き直っており、寝つきが悪いときなんかには、寝っ転がりながら小難しい本を読むことにしている。すると、 とっても気持ちよく眠れるんですよ。ドリームウェル・ドリエルも真っ青の、最高の睡眠導入剤です。

こんな僕にとっては、ユリアン教授が指定する課題図書はいささかヘヴィ過ぎる。夏合宿のために指定された課題図書なんて、 僕一ヶ月間ぐらい手元に持ってたのに、前書きしか読まないでディスカッションに参加しましたからね。

「よく読んでないんでわかんないんスけど、○○ってことだと思います」

それはアウトだぁ、EBA君!

このままじゃいかんざき。もっとタフな読書力をつけなければいかんざき!
ということで、今回の『中国近代思想の屈折と展開』こそは、キッチリと精読するぞ!と、僕は心の中で誓ったのです。

当然、ムリだった。
ナナメ読みしたのに、読めたのは全体の4分の1ぐらい。そしてナナメ読みしただけあって、書いてある内容もよく意味が分からない。 時間は腐るほどあったのに、本当に腐ってしまったようです。

おまけに、前の晩にツイシィさんと、 なんで足の親指の爪の内側にたまるカスみたいなのはあんなに臭いんだろう、みたいな議論を交わしながらウイスキーをガバガバ呑んでたら、 見事に二日酔いした。もう一押しで胃の中身をリバースしそうでしない、そんな微妙な気持ち悪さ。 当日の朝から課題図書を必死こいて読めば間に合うはず!とふざけた予定を立てていたのですが、それもご破算でございます。
二日酔いにかこつけていっそ読書会なんて休んじまおうか、ちょうど天皇タンの誕生日だし、とも、チラッと思いましたが、 一応行くだけ行くことにしました。参加することに意義があるもんね。オリンピックかよ。

さて、読書会の会場はユリアン教授の家。神泉にそびえたつ億ションぽいマンションの一室に、 彼は妻と住んでいる。

僕はこみ上げる吐き気を堪えながら山手線に乗りました。もちろん最後の悪あがきということで、 電車の中でも課題図書を熱心にトバシ読みします。焼け石に水、 てかメルトダウンを起こした原子炉に水ってぐらいに意味が無いあがきなんですけどね。

そこに、チャラチャラした男女のカップルが乗り込んできました。僕は当然、課題図書そっちのけで彼らの会話に聞き耳をたてます。 情報を制する者は、世界を制するからね。

「もぅ〜、なんで遅れてくるの!?時間守ってよね!」

「わりぃわりぃ!」

「いい加減にしてよ、いつもいつも!」

「いや、来る途中で良い雑貨屋見つけてさ。 すっげぇイイもんあったから衝動買いしちまったよ」

「え?」

「ほら、見て、これ。ほら、動くんだぜ!カワイイっしょ? お前にあげるよ」

「…もしかして、これ買ってたから遅れたの?」

「おぉ、そうだよ」

「なぁんだ、早く言ってよ、もう!…ありがと!」

EBA「理は単に言葉として残存しているのではなく、 その時代の社会的ゾルレンを主導する現実的な影響力をともなって生きていることに誰しもが気づく…」

もうね、どこのギャルゲーの世界に迷い込んでしまったのかと思いましたよ。なんですか、この二人の、 打ち解けながらも甘ったるい会話は。僕は今から読書会ですよ?

天皇誕生日ですら、街に出るとこの破壊力なんですから、イエス様の誕生日なんかは街はもっとヤバイんだろうな。 家に閉じこもっていないと、僕の脆く壊れやすい精神は崩壊してしまうかもしれない。僕は暗澹たる気持ちで、約束の地・神泉駅に降り立った。

で、まぁ集合してみると、後輩であるヒロポンですら、 ちゃんと課題図書を読了していやがるんですよ。ご丁寧に大事なとこには付箋とか貼っちゃったりしてね。
僕はプライドをかなぐり捨てて、今すぐ要点をかいつまんで教えろ、などとお願いしましたが、彼の言うところのキーセンテンスを読んでも、 僕には意味が全くわからない。

本気で今からでも逃げようかと思いましたけど、そうこうしているうちに、ユリアンが当然のように遅刻して現れました。 まぁ2時間遅刻とかじゃないからユリアンにしては上出来だ。もう、逃げられない。

道すがら、ユリアンはスーパーに入り、ビールなどを購入します。ユリアンが缶ビールを無造作に24本とか買ったので僕は驚いた。 なんで4人しかいないのにこんな豪快に買うんですか?ていうか、今日飲むんですか?
二日酔いの僕は山のような缶ビールを見て、それだけで吐きそうになりました。

今までの経験則上、ユリアン教授の家ってのはなんか妙に緊張するんで、 飲み会しててもとっても微妙なテンションで場が進行していくんですよ。やたらと上機嫌なユリアン、 なに考えてんのかよく分からないユリアン妻、一様に乾いた笑い声を発する学生たち。
こういう時は、間を持たせるためにタバコをバコバコ吸うのがセオリーですが、「おい、タバコ吸ってもいいですか」 などと言い出すのも憚られる。
まぁこうした理由で全くリラックスできない飲み会なんで、できれば敬してこれを遠ざけたいところです。でもユリアンは飲む気マンマンみたい… 。

こうした不安と体調不良を孕みつつ、読書会が始まりました。僕はいきなりユリアンに指名された。

「EBAさん、いかがですか、この本をお読みになって。重要だと思った点など、挙げてみてください」

知る由もありません。僕が教えてほしいぐらいですよ。
困った僕は、僕が読了したほんのちょっぴりのページたちから、大事そうな雰囲気の言葉をピックアップしてみた。

「そうですね、○○という部分が、僕にはキーワードのように思えました」

「その通りです、EBAさん!これはこの本の主題の一つと言えますね!」

ユリアンの、無闇にテンションが高いレスポンス。よ、良かった…。
まぁ僕はこれがキーワードかな、って思っただけで、それが言わんとしていることなんか全くわかっていなかったんだけど、 「お話になりませんね、お帰り下さい」とか言われなくて良かった。

いきなり気が抜けた僕は、その後4時間、神妙な顔をしながら適当にユリアンのトークライブを聞き流していた。13:30〜17: 30の休憩無しですからね。
僕も最初のうちは集中してたんですけど、いかんせん、ユリアン教授は話し出すと止まらない人なんですよ。休憩を入れよう、 とかいう発想が全く無い。永久機関だ。
いくら僕が優秀な頭脳・強靭な精神力を持ち合わせているといっても、4時間ぶっ続けの読書会はムリであります。最終的に僕、 爪の間のゴミみたいなのを定規でほじってましたからね。
まぁこうして、読書会は終わった。

その後、そのままユリアン家にて飲み会。クソ長い読書会のおかげで、僕の二日酔いもすっかり抜けておりました。
飲み会中、何を話したのかよく覚えていませんが、ユリアンの奥さんにメイド喫茶について根掘り葉掘り聞かれたことだけは覚えている。 ただただ疲れました。

そして21時ごろ、飲み会は唐突にお開きになりました。あの唐突さはなんだったんだろう。まぁ解放されて、ちょっとホッとしたよ。
ユリアン家を出た瞬間、チェーンスモーキングを始める僕ら。渋谷までダラダラ歩いて帰りましたが、渋谷という街の瘴気に当てられた僕らは、 精神に失調をきたしてしまいましたとさ。

24日に日付が変わった後、ヒロポンからのキチガイメールがご到着。なんでも彼、クリスマスになった途端に彼女ができたらしい。 さっきまで僕と一緒にスト�Kレインボーやってたっていうのに。
浮かれきっているヒロポンは頼みもしないのに、ご自慢の彼女の写真を添付してきました。

 

051224_0031~0001

 

メリークリスマスイブ、ヒロポン!みんなも良いおクリスマスを! 

この記事へのコメント
そこをピックアップするのか!こうして文脈をとばすとただの変態だな・・・

てか素朴に、難解な本をネタに教授の家で勉強会って情景が、うらやましいよ。旧き良き大学生って感じがして。
Posted by ツイシィ at 2005年12月25日 00:33
>>ツイシィ
正直、他の話の方がヤバイかな、と思ったからさ。肉壺の話とか…

僕が思うに、教授たちは学生たちとの交流に飢えているよ。頼めば絶対に応じてくれるはず!
Posted by EBA at 2005年12月26日 10:27
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