2006年03月07日

病院に行くと必ず暗い気持ちになるよね

今日はお見舞いに行ってきた。

先週月曜日。
勉強会を終えた僕は、時間潰しのためにヒロポンちに向かっていました。家庭教師に行くまで微妙に時間が空いていたのです。

僕の生徒であるK助くんが期末テストを一週間後に控えていたので、 その週は特別シフトが敷かれていました。簡単に言うと、週8コマ。
あれ?一週間って7日だよね?
はっきり言って「面倒くさい」以外に形容する言葉が無いのですが、今年も生徒のパパからお年玉貰っちゃったし、 4月からはK助くんも高3だし、いいかげん赤点祭りはもう卒業させてあげたい。

僕は、K助くんの家に行ってコーラ飲みながら将棋したりマンガ読んだりするだけで時給3000円も貰っているカリスマ講師なので、 週8回とか授業、てか将棋したら収入も物凄いことになる。ヨーロッパのどっかの小国の国家予算ぐらいいくんじゃないだろか。

お金はだいじだよ〜、と可愛いお姉さんがテレビで言ってたように、お金は大事です。
お金は物品やサービスと交換するという本来の機能の他にも、人間としての尊厳を保つ効用がある。お金が無いと心が荒む。卑屈になる。 少なくとも僕はそうだ。まぁ有ろうが無かろうが荒んでるんだけどな。

というわけで、僕は「働きたくない」、「お金が欲しい」という、 人として最も下賎な欲に板ばさみにされながらヒロポンの家へと歩いていた。

そこへ一本の電話が。
「もっしも〜し」と腑抜けた声で出てみると、なんとK助くんのパパ。考えてたことが考えてたことだけに、ドキッとしましたよ。
でもパパの次の発言にもっとドキッとした。あ、別にパパに告白されたとかそういうわけじゃないよ?

「K助が今日学校で倒れましてね、入院しちゃったんですよ」

なんでも、脳から出血していたとかなんとか。パパも焦っているのか、説明が要領を得ない。とにかく結構一大事のようです。

僕はかなり後ろめたい気持ちになりました。バイト行きたくねぇ、とか考えてたらこんな形で行かない羽目になってしまったからね。
もしかして、俺がそんなことばっかり考えてたから…?って思っちゃうじゃないですか。

とりあえず、「また詳しいことが分かったら連絡します、家庭教師はしばらくお休みにさせてほしい」とのこと。
また、その日はちょうど僕がお給料を貰う日だったので、「良かったらお金、届けましょうか?」とパパは言ってくれたんですが、僕は 「今はそんなに困ってないんで、また今度で大丈夫ですよ。K助くんにお大事にとお伝え下さい、それでは」などと言ってしまった。 超お金に困ってんのに。どんぐらいかっていうと、今月の家賃が払えないぐらい。変なとこで見栄を張るからEBAって困る。

急に一週間分のバイトが消滅した僕は、当初の予定通りヒロポンちに行き、とりあえず剣神をした。困ったら剣神、これは基本だ。
僕が家で一人でメソメソしてても、K助の病気が良くなるわけじゃないですからね。彼が大変なときだからこそ、 僕は歯を食いしばって笑っていなきゃ。

こうして僕はヒロポンちで朝までゲームをした。楽しかったです。

 

その後、K助とも連絡が取れ、まぁ命に別状はない、ということで僕もホッと一安心しました。
実際、相手の病状が分からないときが一番不安ですよね。もしかして死ん…、とか考えてしまうから。

僕は今まで幸いにも、情が移っている大事な人を失ったことが無いので、人が死ぬってことがどういうことなのか、いまいち分からない。 だから余計に怖い。
あまり関係無い人の葬式には何回か行ったことがあるんですが、正直何も感じなかった。まぁ家族とかは辛いんだろうな、ぐらい。

葬式ってのは死者のためじゃなくて、残された人たちがその悲しい現実に区切りを付けるための儀式だと思うから、 あまり関係無い人の葬式に参列するってのはナンセンスなんじゃないでしょうか。
死んだ人も、あまり関係ない人に死に顔を見られるのは普通にイヤだと思うんですけどね。

なんか冷たい感じの発言だけど、僕から見たら、遺族とかの悲しみもロクにわからないのに、さも「共感できます、悲しいですよね、 元気だして下さいね」みたいに悲しむぶる人の方がよっぽど冷たい。
図々しくないですか?人の気持ちを勝手にわかったつもりになるなんてさ。わかるはずないだろ。そういう人は、 遺族に共感している自分に共感しているだけだ。
そんなことを考えてるせいで、入院してる人の前でどんな顔すればいいのか、僕はいつもわからなくなってしまうんですよ。誰か教えて。

 

話がだいぶ横道にそれましたけど、そういう訳で今日は、はるばる市川の病院にまでお見舞いに行ったわけです。市川と言えばもう千葉県、 空気が美味しいです。嘘です。ただただ遠いと思った。
全然知らない人の病室に間違えて入りそうになったりしながら、勉強会後のタバコ臭い服で病室に入ると、 K助はテレビを見ながらチュッパチャップスをしゃぶっていた。いつもと何も変わらん。

ちょっと話してみると、どうやらK助、明日退院のようです。可愛いナースいた?尿瓶やってもらった?気持ちよかった?とか聞いたら、 ひどくバカにされました。
それにしてもヒマでしょうがない、などと彼が喚いていたので僕らは将棋を指した。

そして。
僕もちょっとボーッとしてたんですが、負けてしまいました。初めて。今まで百連勝ぐらいしてたのに。

どうやら勝った本人である彼は、「EBAが病み上がりの自分に気を使ってわざと負けた」と思ったらしく、「手抜くなよ!」 などと怒っていましたが、残念、俺、普通に負けたんだよ。
でも悔しいから「バレたか、今回は特別大サービスで勝たせてやったぞ、もっと精進しろ」などと言っておきました。 これで家庭教師としてのプライドはぎりぎり保てたようだな。

それにしてもK助の成長には目を見張るものがある。将棋に関してだけだが。

「休んでしまった期末テストはどうなるの?追試みたいのやるんじゃねーの?」と聞いてみたら、なんと追試は無いらしい。 なんか全科目の成績が自動的に4になるらしい。

「なにそれ、超ラッキーじゃん!」

「うん、超ラッキーだよ、これからは試験の度に入院しようと思う!」

バカかこいつは。
更に次の発言で驚いた。彼はこう言ったのです。

「あ〜、でも体育が4になっちゃうのは勿体無いな〜」

「なんで?いつもは5なの?」

「いや、9か10」

そうか、彼の学校は10段階評定だったんだね。僕、5段階かと思ってた。
そして、K助くん、君は全科目の成績が10段階中で4になることを、あんなに力一杯喜んでいたんだね。どれだけ志が低いんだ、お前は。

何はともあれ、彼がいつものようにバカだったので安心しました。
また来週から、お前んちで将棋しような!給料泥棒の僕はそう思った。

この記事へのコメント
えぇ!!脳から血?!

何はともあれ、無事で何よりだね・・・。
Posted by ちー at 2006年03月07日 17:06
>>ちー
なんか先天的に脳の血管に弱いとこがあって、そこからじわじわ出血して血の塊ができちゃったんだって。
でも手術して取れば大丈夫らしいよ!
よかたよかた!
Posted by EBA at 2006年03月07日 23:54
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